空間情報科学にはさまざまな分野が関連しており,これらを網羅した授業を実施するには、幅広い知識や経験を持った教員を揃える必要がある.空間情報科学の教育に携わる大学が必ずしもこのような体制をとれるとは限らず、このことは空間情報科学普及の障壁の一因となっている.この障壁を軽減する方法として,オンライン学習システムによって空間情報科学の教育をする方法を研究している.さらに空間情報科学の実習授業用のオンライン学習システムを開発し,様々な大学での授業で活用していただいている.
GISのユーザに向けた技術情報を発信するWebサイト「てくてくGIS」を運営している.GIS初心者に向けたGISの基本的な事項の説明,GIS講習会で利用した資料の公開によりその技術情報を提供している.また,GISユーザが自立してGISを用いた研究や業務を進めて行くには,システムの提供者からの支援ばかりを頼るのではなく,ユーザ同士の情報交換の場が不可欠である.てくてくGSIでは, Web上の掲示板システムによるQ&Aコーナーを設置し,GISユーザ同士の技術情報の場を提供している.
地理情報科学のカリキュラムでは,教授項目は明確に示されているが,その教え方については言及していない.個々のカリキュラム項目を教える際に適切な授業方法(例えば講義か実習かあるいはその組み合わせか)の検討や,空間情報科学の理論とGISアプリケーションとの関わりを整理しつつ,具体的な教材の開発・研究をしている.教材は,オンライン学習システムにより配布しており,これも様々な授業で活用していただいている.